日本は観光大国へ、今こそ高級ホテルの建設を進めるべきではないか

f:id:jeconomy:20180408150331j:plain

皆さんこんにちは!

最近日本では外国人観光客の数が増加しており、国内の消費が停滞している中大きなビジネスチャンスとなっています。

しかし、そんな中で一つ問題として挙げられているのは日本には高級ホテルが足りていないという事です。

今回はその点について見ていきたいと思います。

 

 観光大国へ

現代の日本は長い不況の影響により国内消費は停滞しており、特に今頃の若者にとっては景気の良い状態というのを経験した記憶がないというのが現状だろう。

日本の社会状態は非常に深刻である。それは長いデフレが唯一の理由ではない。少子高齢社会の到来、膨らみ続ける借金、安全保障の不安定、産業の国際競争低下、慢性的な労働力不足、それのしわ寄せ長時間労働

これらの複雑な問題を解決していかなくては、中興国の発展目覚ましい現代、日本という国が国際的な地位を落としていくのは決定事項である。安倍総理アベノミクスによって成長戦略を進めてはいるが金融緩和も企業の内部留保や国外投資に多くが流れ消費者視点では、アベノミクスの効果があまり実感できていないという人がほとんどではないだろうか。

そんな中で日本は観光大国を迅速に目指していかなくてはいけないと筆者は考える。

理由は以下である。

1. 外国人労働者を受け入れる際の文化的な受け皿を形成できる。

 

2. 観光客にお金をお落としてもらい国内の市場を回す。

 

3. 外国人の好みを考慮した新しいサービス・ビジネスの創出。

 

2と3に関してはわかり易いと思うので詳細は省くが、1の理由に関しては少しばかり捕捉をしておこう。

 

慢性的な人手不足が叫ばれている現在の日本において、外国人労働者の受け入れは不可避である。もちろん将来的にはAIの活用で大幅に人手を削減できるといわれてもいるが、AIはイギリスの産業革命がそうであったように新たなビジネス・仕事を多く生み出していく可能性もあるわけであり、やはり歴史的に考えれば低賃金の外国人労働者で足りない労働力を補っていくのが可能性として最も高いだろう。

 

しかし、外国人労働者の受け入れは単純な問題ではない。現在日本では技能実習生として多くの外国人労働者を受け入れてはいるが、実態は不法に働かせられていたり、ビザが切れても不法に滞在したりといった労働問題の温床になっている。

 

これらの問題を防ぎ、日本に多くの外国人労働者を受け入れるためには外国人が安心して働ける環境を形成していかなくていけない。日本人は外国人と接するのがあまり得意ではない、それはシャイな国民性であるという事以前に日本に住んでいて外国人と接する機会があまりないというところが大きい。

 

多様なバックグラウンドを持った人たちを受け入れるためには、まずは日本人が外国の人たちとの接し方や違った文化に対する配慮と自分たちのルールを守らせることのバランス感覚を身に着けていかなくてはいけない。

 

ではどのようにすればいいのか。

筆者の意見はまず観光大国を目指していくという事である。外国人観光客の増加により最近は公共施設だけではなく、小さな飲食店にも外国語で書かれたメニューがあったり、外国語を話せるスタッフがいたりする。

 

観光客がたくさん来る観光大国には常に海外から来た人たちの視点に立ったサービスが用意されている。ハワイを例にとってみよう、日本人がハワイに行ったら英語なんて話せなくてもあまり困ることがない。

 

つまりは、観光大国を目指すことは、外国人が日本で過ごしやすい環境を整えていくという事と等しい。日本人が外国から来た人たちはどのようなサービスを求めているのか、どんなトラブルを抱えているだろうか、彼らにとっての常識と日本人にとっての常識にはどの程度の乖離があるのだろうか。

 

こういったことを考える機会をくれる。もちろん時間はかかるだろう。しかし観光大国を目指し外国人の視点に多く触れ、彼らにとって過ごしやすい環境を提供していければ、外国人労働者の受け入れの際起こりうる様々な文化的な問題の受け皿となるだろう。

 

では何をすべきなのか?

 観光大国を目指すとは言え具体的にはどのような行動をしていけばよいのだろうか。筆者は5つ星ホテルのような世界で通用する超高級ホテルの建設を進めるべきだと思う。

 

現在日本には5つ星ホテルがとても少ない、もちろんアメリカには足元にも及ばないが先進国以外、例えばタイなんかと比べても圧倒的に少ない。

 

もちろん、超高級ホテルに滞在できる人なんてたくさんいるわけじゃないんだから別に高級ホテル有無がそんなに大きな影響力を持っているとは思えないという声もあるだろう。

しかし、それは間違っている。理由は以下である。

 

1. 富裕層にとって日本の滞在費は安く旅行後に予算が余ることがよくある。

 日本は今まで、日本人の国内旅行者向けの戦略が目立ち、安いホテルの建設が多かった、その結果海外の富裕層にとってはホテルの値段が安すぎるといった状況になった。

ホテルの値段が安いのは別にいいことだと思うかもしれないが、ホテルが安く予算が余ってしまうという事はそれだけ日本として外貨を取り切れていないという事である。

 

また、富裕層の中にはホテルに最低限のグレードと値段を求めている人たちがたくさんいる。安いから良いのではなく、高いホテルに泊まることが良いことなのだ。

実際に日本の高級ホテルの予約が取れなかったため日本行き自体キャンセルした人もいたようである。

 

2. 世界のVIPやスターなど大きな影響力を持つ人たちに来てもらえる。

 世界のVIPやスターを呼ぶには、高級ホテルが不可欠である。ライフスタイルすら多くの関心を集めるVIPやスターは泊まるホテルにも気を使わなくてはいけない。

 

トランプ大統領東横インに泊まる。」この文にギャップを感じる、それが現実なのだ。世界中のVIPに来てもらうためには彼らのブランドイメージに合ったホテルとサービスを提供しなくてはいけない。

 

そして、大きな影響力を持つ彼らが泊まりにくればそれだけでホテルに箔が付く。あのVIPが泊まったホテルなら自分も泊まってみようかなという風に新しいVIPが付くかもしれない。

 

もちろんお金持ちに限った話ではない、高級ホテルを建てVIPが日本に来る環境を整えることで、VIPに日本に来てもらいやすくし、大きな影響力を持つ彼らに日本の旅行を発信してもらえれば、たくさんの人たちが日本旅行に興味をもつようになるだろう。

 

3. 高級ホテルで外国人に対する世界最高水準のサービスを展開することにより人材の育成につながる。

 日本に高級ホテルが少ないことの一つの理由が人材不足である。人材が不足しているのだから、これはもう育するしかない。

 

江戸時代、蘭学の習得のために幕府が専門の翻訳機関を設け、明治維新では積極的に外国人教師を雇ったように、いつの時代であっても成長の為人材育成の機会や知識を提供することは基本である。

 

高級ホテルというのは世界のVIPを相手にできる貴重な場である。そのような貴重な場で人材を育成し、彼らが将来さらに後輩を指導していく、または新しい高級ホテルで主力として活躍していく、そしてその後輩が更にその後輩の指導にあたる。このようなサイクルを作っていく事がで高級ホテルを充実させていくのには必要不可欠なのである。

 

つまり簡単に言えば、「日本に高級ホテルを増やすには、高級ホテルを増やさなくてはいけないという」一見当たり前で何の回答にもなっていないような状況があるのである。

 

最後に

ここにおいて筆者は観光大国となるために、高級ホテルの建設を進めるべきであるとしたわけであるが。もちろんこれは観光大国を目指すうえでの一つの選択肢にしか過ぎない。

 

高級ホテルを建設したからといって急に日本が変わるなどといったことは決してない。観光大国になるためは、各国に対しての地道な宣伝活動などやらなくてはいけないことは他にも山ほどある。

 

しかし、高級ホテルの建設には上に挙げたようにたくさんのメリットがあるし、何よりも国内向けの建設を主流として進めてきた日本の観光産業界にとって高級ホテルの開発は日本の視点をグローバルなものに大きく広げる一つの契機となりうるという点において多分に意味深いことであると思う。

 

ここまでお読みくださってありがとうございました!!

 

よろしければTwitterフォロー・読者登録お願いします!!