『新・賢明なる投資家』備忘録⑪第10章(投資家とそのアドバイザー)
皆さんこんにちは!
この記事は、『新・賢明なる投資家』第10章(投資家とそのアドバイザー)の備忘録になります。
備忘録①は以下よりどうぞ!
証券投資を行う際、多かれ少なかれ投資家は他人のアドバイスを必要とするものです。
昨今、ほとんどの投資家がアマチュアである「日曜投資家」であることを考えれば、なおさら専門家へ自己の投資に関するアドバイスをお願いすることの重要性は高まっていると言えるでしょう。
しかし、
実際投資家はどのような人に対してアドバイスを求めるべきなのでしょうか。
『新・賢明なる投資家』の第10章では、そのような疑問に対して考えるヒントを提示してくれています。
アドバイスが必要な状況とは?
オンライン証券取引の発展は、投資への一般人の参加を促進することに寄与してきましたが、その反面専門的なアドバイスのなしの自己流投資家が増加したことも事実です。
その為、
いままで投資を自己流または一人でやってきた方々にとってはどのような状況になったら専門家のアドバイスを必要とすべきなのか分からないという状況も見られるようになりました。
『新・賢明なる投資家』においては、そのような投資家に対してポートフォリオの危険サインを紹介してくれています。
一部を紹介します。
大損をした:
”失敗したのはあなたが怠けていたからか、無謀な行動に出ていたからか、それともただ単に運が悪かっただけなのかはどうでもいい―そんな巨額な損失を出した後はあなたのポートフォリオが大声で助けを求めている”。(P473)
破産した:
”お金がどこに消えていくのか全く分からず、普通に生活していたのでは節約もできず~中略~そうなるともう、家計は手がつけられなくなってくる。アドバイザーは、そんなあなたの支出、借り入れ、節約、投資の方法と金額のあらましを示した包括的な家計プランを設計し、あなたが自分の資金を把握する手伝いをしてくれる”(P473)
雑然としたポートフォリオ:
”あなたの保有銘柄が全部一緒に上下してしまってら、せっかっく分散しても投資のバランスを保つことはできない。ここでプロによる「アッセットアロケーション(資金配分)プランが役にたつ。」”(P474)
以上のような状況が見受けられる場合には、あなたが現在ファイナンシャルアドバイザーによる助けを必要としている状況にあると判断しても構わないでしょう。
ファイナンシャルアドバイザーを選ぶ際の注意点
では具体的に、我々はどのような点に注意してファイナンシャルアドバイザーを選んでいけばいいのでしょうか?
『新・賢明なる投資家』の中で最も強調されていた点は、
信頼
の二文字でした。
金融界には今なお、不必要な投機的商品を薦めたり、自己の手数料の為だけに行動する詐欺まがいの人々がたくさんいます。
そして、
そのような人々は一般の投資家では理解できないような言葉や知識を用いてあなたを欺こうとしてきます。
その為、
専門家の腕にあなたの資金をゆだねる前に、必ずあなたのファイナンシャルアドバイザーが信頼できる存在であるのかをはっきりとさせておく必要があります。
具体的な調べ方は以下の手順によるといいでしょう。
①紹介:
あなたの信頼できる人に、金額に見合った適切な助言をくれるアドバイザーを紹介してもらう。(他人からの信頼)
②事前調査:
次に、Googleのような検索エンジンを用いて紹介してもらった人を調査してみる。この時、その人の所属や氏名が「解雇」・「停職」などの信頼のおけない言葉とつながっている場合には断りましょう。レビュー検索によってクレーム等にも目を通せるとなおよいでしょう。
③コンタクト:
直接、会う事によってさらに深くその人の事を探っていきます。自分の投資観や相手の投資観について話す中で、「急がないと」、「間違いない」、「信じてください」、「市場平均を上回ります」、といった言葉が聞かれた場合は要注意です。
また、この時投資家は以下の三点を注意深くチェックするといいでしょう。
・アドバイザーのサポートが上辺だけではないのか。
・アドバイザーが基本的な投資原則を理解できているか。
・十分な教育・訓練・経験があるのか。
優れたファイナンシャルアドバイザーは見つけにくい
優れたファイナンシャルアドバイザーを見つける事はあなたの投資生活をより良いものにしていくために非常に重要な要素になります。
しかし、
単なるクライアントとしてあなたがふんぞり返っていて優秀なアドバイザーを獲得できるのかと言うとそうではありません。
そもそも、
優秀なファイナンシャルアドバイザーはすでに多くのクライアントを抱えていることが多いのです。別にあなたの依頼を受けなくても困らないのです。
加えて、
投資計画やファイナンシャルプランはあなたがアドバイザーに丸投げして作成してもらうものではありません。そのため、アドバイザーがあなたを魅力的な投資家であると感じるかどうかは、彼らの仕事の質に大きく関わってきます。
二人三脚で作り上げるつもりで、あなたもアドバイザーにとって魅力的な投資家であるように心がけましょう。
まとめ
・大損・破産・雑然なポートフォリオはアドバイザーを検討するサイン
・アドバイザーは信頼で選ぶ
・あなたも魅力的な投資家であろう
ここまでお読みくださりありがとうございました。
備忘録⑫はこちらから!!