【新・賢明なる投資家】備忘録①ベンジャミン・グレアムについて

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新賢明なる投資家について知りたい方へ

「この記事は『新賢明なる投資家』を読んだ、私の備忘録をまとめたものです。」

 

ベンジャミン・グレアムとは?

新賢明なる投資家では、始めに著者のひとりであるベンジャミン・グレアムとはどのような人物なのかについて触れられています。

 

ベンジャミン・グレアムは、著書『賢明なる投資家』において、投資に関する精神的な姿勢や分析ツールを個人投資家向けに解説している。同書は初版が1949年と今から約70年前であるものの、今日においても一般大衆向けの投資本としては絶大な人気を誇り、まさしく投資のバイブルとしての地位を確立しているのです。

 

ウォーレン・バフェットの師匠として有名ですね。

 

グレアムの生い立ち

ベンジャミン・グレアムは、ベンジャミン・グロスバウムとして1894年の5月9日にイギリス、ロンドンで生まれました。

 

あれ?名前違うじゃん?

 

とお思いかもしれませんが、グロスバウム家は第一次世界大戦中にグレアムに改姓したそうです。理由は周りの人間たちからドイツ人みたいな名前と言われたからだそうです。大変な時代だったのですね。

 

父親は、陶磁器や人形を扱う優秀な商人だったようで裕福な家庭でした。ベンジャミンが一歳の時にグレアム一家はアメリカに移住しニューヨークでの生活が始まりますが、使用人さんや料理人さん、フランス人の家庭教師さんがいたりとやはりここでも裕福なグレアム一家は顕在でした。

 

しかーし

 

悲劇は突然やってきます。

 

1903年にベンジャミンの父親が急に亡くなってしまった事がきっかけでビジネスの方も行き詰り始めたのです。

 

母親は、厳しい家計をやりくりするために家を下宿屋に改造したり、株の取り引きを行ったりしたそうですが、あまりうまくは行かなかったようです。

 

しかし、優秀な頭脳を持つベンジャミン・グレアムはそのような窮状にも負けることなく努力しました。

 

名門のコロンビア大学に進学!!

奨学金を獲得!!

次席卒業!!

英語・哲学・数学の教員としてのスカウト!!

卒業時20歳!!

 

すごいね。(語彙力)

 

結局、グレアムは大学からのオファーを断り、ウォール街へと足を踏み入れたのでした。

 

グレアムのキャリア

さあ、大学からの素晴らしいオファーをお断りしたベンジャミン・グレアム。金融の中心地ウォール街での彼のキャリアは債券取引会社からスタートしました。世界金融の中心地であるウォール街での競争は、企業内外問わず過酷なものです。しかしさすがはグレアムさん。順調に出世します。入社間もなくアナリストへ。そして、パートナーに。そして、投資会社を設立。

 

.........What's?!

 

なんと、グレアムさんは1926年に敏腕投資家ジェローム・ニューマンと共同で投資会社グレアム・ニューマン社(ミューチュアルファンド*)を設立したのでした。

 

*ミューチュアルファンドとは?

ミューチュアルファンド(Mutual Fund)は、アメリカで一般的な投資信託の呼称です。オープンエンド型投資信託(請求により解約が随時可能なファンド)のことを指します。

 

まあ、いきなり会社を建てちゃったのもすごいんですけどもっとすごいのはその運用成績です。

彼が設立したグレアム・ニューマン社は1936年から引退する1956年までの間に、株式市場全体のパフォーマンスが12.2%だったのに対し、少なくとも14.7%のパフォーマンスを上げていた-これはウォール街の歴史上最良にして最長記録の一つである(P18)

 

加えて、1928年には母校コロンビア大学ビジネススクールの先生も務め始めます。

 

余談ですが、グレアムの授業において最高成績であるA⁺の評価をもらったのは一人しかおらず、それはあのウォーレン・バフェットらしいです。

 

1929年~32年にかけてグレアムは、金融恐慌の影響を受け70%という大損失を出します。しかし、この経験はグレアムの名著『証券分析』『賢明なる投資家』のような健全な投資に関する考察を始めるきっかけになりました。

 

1956年には、グレアム・ニューマン社は解散。

 

その後は、ニューヨーク金融協会理事、証券アナリストセミナー評議員として活躍。

 

1976年、82歳でお亡くなりになりました。

 

グレアムの名言

 

  • 個人投資家にできないことは「プロのゲームでプロに勝つこと」、自分のゲームで自分にコントロールできることで勝てばよいのだ」

 

  • 「いつでも、投資家は自分の保有株には投機的な要因があるということを認識していなければならない。この要素を最小限に抑えると共に、いつやってくるかわからない来るべき逆境に対して、財政的そして心理的にそなえるのが投資家の仕事である」

 

  • 「賢明な投資家というのは、楽観的な人間に株を売りつけ、悲観的な人間から株を買い取る現実主義者のことだ。」

 

  • 「投資対象の値動きよりも、自分自身がどう行動するかのほうがはるかに重要だ。」

 

  • 「株式とは、ティッカーシンボルでも電子掲示板でもない。株価に依存しない潜在価値のある実在のビジネスを所有する権利なのだ。」

 

 

ここまで、お読みくださりありがとうございました。

 

引き続き、『新賢明なる投資家』についての備忘録は追記していく予定です。

 

 

備忘録②はこちらから!!

jeconomy.hatenablog.com